投稿日:2024.05.24
庭のお手入れ
ガーデニング
草木が一気に芽吹くこの季節。
庭を眺めるとボサボサやらモサモサやら
何とかしたいな~と気になっていませんか?
実際にお客様から
「庭木の形を整えたいけれどど、枯れてしまったら困るからできない」
「芝生を綺麗に保ちたいけれど、芝刈りのほかにできることはないか」
といったお問い合わせをたくさんいただいておりました。
そこで今回は、実際にグランディの庭をつくっている職人さんに"ここを押さえれば大丈夫"というお庭の手入れの仕方をお聞きしてきました。
天気の良い休日は家族で庭のお手入れ。そんな日があっても素敵ですよね。
小さなお子様でも楽しんでお手伝いできることもありますので
ぜひ参考にしてみてくださいね。
①庭木の手入れ
枝をまびく
木が大きくなり過ぎないように、あるいは形を整えるために
定期的に剪定が必要です。
枝が混み合ってくると、枝同士がぶつかって傷つけあったり、病害虫が発生する可能性があります。
見た目をキレイに保つのはもちろんなのですが、
養分の巡りをよくしたり、病虫害の発生を防ぐためにも、
きちんと手入れすることが必要なのです。
手間をかけた分だけ、木はより美しく健康に育ちますよ。
![剪定のこぎり](../../mt-assets/pixta_17262823_M-1.jpg)
![剪定バサミ](../../mt-assets/29320530_s.jpg)
必要な道具
・剪定バサミ
・剪定のこぎり
・ブルーシート(下に敷いて作業をすると片付けが楽です)
枝を切る時期は?
常緑樹
常緑樹は温かい地方の木が多く、
冬場に刈り込むと木への負担が増し、枯れてしまう場合があるため、
5月~6月の梅雨前がベストです。
梅雨前が良い理由は、梅雨の湿気で切り口の乾燥を防げるから、という理由もあります。
枝を切った切り口が乾いてしまうと、そこから病気になってしまう場合があるからです。
落葉樹
![余計な枝が減りすっきりとした見た目に](../../mt-assets/444d317ee8a183415be338b19b57bb24f7cd09c0.png)
落葉樹は秋~冬、葉が落ちた後、落ち葉を片付けながら剪定するのが最適です。
理由は、葉が落ちて樹形が見やすいことと、
冬の間は木も休眠期に入るため、負担がかかりにくく、
枝の伸びも鈍化するため
秋に形を整えてあげれば、半年くらいは整った姿のままでいてくれるからです。
花が咲くものは咲き終わったタイミングで
花が咲く樹木は、花が咲き終わったタイミングで剪定をします。
ここで注意するのは、すでに翌年の花芽が出来ている場合があるということです。
花芽を落としてしまうと、
翌年花が咲かなくなってしまいます。
切る際はできれば花が散ってから1~2カ月の間、
まだ花芽が付かないうちに行いましょう。
切る際は花芽が出ていないか、
確認しながら作業をしてください。
小さな花芽を見落とさないでくださいね。
落葉樹は冬に1回、常緑樹は5月下旬~6月に1回の剪定作業で充分です。
木の高さを低くしたい場合
中心で上に伸びている太い幹を、思い切って切ります。
ただし、切る場所には注意しましょう。
伸びてもいい枝を探して、その真上で切ります。
そうすることで、伸びてもいいと残した枝に栄養が集中し、
切り口から、上に伸びる無駄な枝が出てくるのを避けられます。
木の形は変えたくない場合
枝と枝が分かれている部分で剪定すると、形は崩さずに整形できます。
どの枝を切ったらいい?
木の枝が伸びてしまって切りたい場合、
その木をどう育てたいか、を考えて切りましょう。
横広がりの形にしたいなら、上に伸びる枝を切る
逆に上に伸ばしたい場合は、横に伸びる枝を切ります。
切った方が良い枝
・からみ枝
枝同士が絡むように伸びている枝は、
左の写真のようにお互いに傷つけあいます。
傷口ができるとそこから病害虫や菌が入り
枯れてしまう危険があります。
・逆さ枝
幹に向かって伸びている枝。
・下がり枝
横に伸びた枝から、
下に向かって伸びている枝。
・ひこばえ
樹木の根元から出る細い枝。
栄養をとってしまうので
上部の枝に栄養が届かなくなってしまいます。
肥料のあげ方
木の根元から30㎝くらい離れた場所に3~4カ所、
鉄の棒などで穴を空け、肥料を入れ、土と水をかけます。
木の幅と同じくらいに根が張っていると考え、
肥料を吸収する根の先にあたる部分に肥料を入れましょう。
大きく伸ばしたい木には肥料を与え、
それほど大きくしたくない木には、あまり肥料はあたえなくてOKです。
与える肥料の種類
即効性のある化学肥料は、冬前に与えるのはやめましょう。
木が元気になりすぎてしまい、本来休むべき冬の時期に休めなくなってしまうからです。
冬場に与える場合は、ペレットと呼ばれる油かすなどを固めた肥料を与えます。
なぜなら、こちらはゆっくり溶けていくので、木の活動が始まる春頃から効果が出るからです。
これからの時期には、即効性がある液肥や化成肥料を与えましょう。
②芝の手入れ
5月~8月は芝生の生育期。こまめにお手入れすることで芝が長持ちします。
土が乾いたら水やり(理想は毎朝)、雑草が生えてきたら早めに除草してください。
除草は、雨が降った後の土がやわらかくなったタイミングがおすすめ。
できるだけ、根から引き抜くようにしましょう。
雑草が増えすぎてしまったら、芝生用の除草剤を使うのも手です。
![](../../mt-assets/23806163.jpg)
必要な道具
・芝刈り用のハサミ(面積が広い方は芝刈り機)
・刈った芝を集める熊手
・エアレーター
![芝刈り機があると便利](../../mt-assets/23946999.jpg)
![刈った芝は綺麗に片づけましょう](../../mt-assets/2187431.jpg)
基本の芝刈りは、この時期は月1~3回、2週間に一度が理想です。
定期的に行うことで、根が強くなり、健康な美しい芝に成長します。
刈った芝をそのままにしておくと、病気や害虫発生の元になるので
熊手などで集めてきちんと処分してください。
芝はランナーでどんどん広がっていきます。
広げたくない場合は境界線に板を埋める、溝を掘るなど、
ランナーが伸びていかないような対策が必要です。
※ランナー…芝生から地面を這うように伸びている、芝が増えるための茎
エアレーション
根が密集しすぎていたり、地面が固まっていると
芝生は窒息してしまったり、水が吸収できなくなってしまい、
やがては発根もしなくなって弱ってしまいます。
それを防ぐために、地面に穴を開ける「エアレーション」を行いましょう。
エアレーターもしくは専用のスパイクで、10cmほどの間隔で穴を空け、水や空気の通り道を作ります。
硬くなった土壌に穴を開け、空気と水を送り込み、
また古い根を切ることで、あらたな根の伸長を促すことができます。
![靴に装着するタイプのエアレーターもあり](../../mt-assets/7ef8935ff5530511cbe565bd04ca92abc1466d51.jpg)
今は、靴底にスパイクの針がついていて、
履いて歩きまわるだけで穴あけができる
便利グッズも販売されています。
これなら運動しながら芝の手入れができますね。
エアレーション後は、根が乾燥しないように目土(めつち)で対処を。
穴があいたところに、細かめの目土を入れ、
芝の葉先が見えるくらいにならします。
同じように凹みなどができてしまった場所にも、
目土をかぶせ、均一にならしておきましょう。
芝生が目土の上に伸び、平らになります。
時期はいつでもOKですが、穴が埋まるのは春以降の芝が動き出す時期になります。
最後に水やりをして完了です。
肥料の与え方
肥料は1月ごろに有機肥料を与えるのがおすすめですが
これからの時期は、即効性がある液肥や化成肥料を与えます。
与える時期は、3月・6月・8月の年3回と言われています。
また、肥料を与えすぎてしまうと、雑草の肥料になってしまったり
「肥料やけ」により草や根が傷む可能性もあるので、適量を与えましょう。
![](../../mt-assets/SANY4209.jpg)
芝生全体に行きわたるように
肥料をあたえたら、
水やりをしまんべんなく
たっぷり行きわたらせましょう。
水やり
夏場が特に、こまめにな水やりが必要ですが、
実は芝は、水が多くても少なくてもダメ、という手のかかる植物。
与えすぎにも注意してくださいね。
芝は手間をかけてあげれば、それだけ綺麗に育ってくれますので
ぜひかわいがって育てて、きれいなグリーンの庭をお楽しみください。
③植え込みの手入れ
ハーブ類など伸び放題になっていませんか?
意外と大胆にばっさりと刈り込んでも大丈夫ですので
思い切ってスッキリさせてみてください。
![伸びすぎたラベンダーも根元からカット](../../mt-assets/0c9730f1cf561768b39ce7d9571238068f1d03d9.png)
植物には、空気や光、水の通り道を確保してあげることが大切です。
年に2~3回は、家族で庭のお手入れの日を決めて
みんなで庭作りを楽しんでみてはいかがでしょうか?
忙しくて時間がとれなかったり、
手が回らない時は、プロの力を借りてもいいですね。
定期的なお手入れで、自慢のお庭を育てていってくださいね。
【取材協力】
株式会社 百川 福田 さん
栃木県鹿沼市上石川1873-54
TEL:0289-72-0166